サイトへ戻る

音楽の聴き方 ライブ(1月〜2月)

· 日常,音楽

YUKIの新曲じゃないが、ここ最近「やたらとシンクロニシティ」が起こる。

例えば「おにぎり」について考えていたら、誰かが「おにぎり」のことについて話し始めたり、突然「おにぎり」の広告が流れてきたり。(おにぎりの広告ってなに)

「おにぎり」程度ならどうでもいい話だが、もっと意味のある、自分が今知りたいと思っていたことへの回答や、それにまつわる情報などが吸い寄せられてくる感じ。

それは多くの場合は他人の口を借りて、あるいは何かの読み物でなど。

こういう現象が起こる時は、だいたい正しい。

例えば、最近は「音楽の聴き方」について考えていた。正確には、考えている。現在進行形で。

たまに遊びに行くロックのDJイベントがあるのだが、そこで知り合った人が超がつくほど音楽フリークで、しょっちゅう海外までライブを観に行っているし、インディーアーティストや新人に関する知識量が豊富。話していて本当に楽しい。

それだけ能動的に音楽を聴きに行き、常に自分の手で掘りに行っているわけだ。

その人は音楽関係者ではない。全く音楽に関係のないお仕事をされている。

自分の貴重な時間とお金と体力を音楽体験につぎ込んでいる。

それだけ心酔しているとも言ってしまえるが、とても健全な行為だなとも思う。自分の楽しみを理解し、そこに全力を注いでいるということは。

その人との会話の中で「自分はシェアはしたいけど、あなたみたいに別にレコメンドしたいとは思わない」と言われた。つまり「音楽を聴くことが楽しいのであって、その体験を誰かとシェアしたりして楽しさを分かち合いたいとは思うけど、それだけでいい」と。

そのリスナーに徹する姿勢も、潔くてこれまたとても健全だ。

それを聞いて、確かに、と気付いた。

私は明らかにレコメンドしたい人間だ。

それは自分がそういう仕事をしているから、というだけでなく、いい音楽があれば拡散して多くの人に認知してもらいその中の誰か1人にでも届いてくれて人生がちょっとでも豊かになる足しになってくれればと思うし、アーティスト側にはしっかり恩恵を享受してほしい。

(こういう書き方すると、なんかものすごく上からなヤツに聞こえるな・・)

でも純粋にそう願っている。

なぜだか知らないが、一種の使命感のようなものを抱いているらしい。

(やっぱりものすごく奢ったヤツに聞こえるな・・)

とまぁ自分のその心理にはっきりと気づくことができたおかげで、最近は音楽の聴き方にもまた変化が生まれた。

グラミーやBritsの開催のタイミング、音楽ジャーナリストの宇野さん柴さんとご一緒する機会があったことも一役買っていると思う。

(これについては後述します)

で、その問題の「聴き方」というやつだ。

どう聴くか。

音楽は娯楽に違いはないし、好きか嫌いか、楽しいか楽しくないか、それだけで十分だとも思う。ただ、知識があればあるほど楽しみ方が広がることがよくわかった。

歴史、政治的問題、他カルチャー、流行、その他もろもろ。

知ることで、音楽をより理解できる。

聴くに加えて、読み解く。

そうすると楽しくなる。

もっと言うと、音楽理論までも知識があれば、音の聴こえ方が変わってきたり、より深い音楽体験ができるのだろうと思ったりもする。が、それはリスナーとしてどこまで追求するかですよね。

さらには(個人的な実感として)ジャンルを広く聴いた方が、より自分の好きなものに立ち帰れるみたいなことが起こる。

最近の若いリスナーが洋楽を聴かなくなっている件も、そこには何かこの時代なりの要因があるのだろうけど(知りたい)世界中に溢れる星の数ほどの音楽の中から、できる限りでも知ることで、必ず返ってくるものがあると思うんですよね。

私自身、若い時に、新旧洋邦もっともっと触れておけばよかったと最近よく思う。

その分を取り戻すように、今必死になって聴き漁っている。でも、キリがない・・!ましてや消費スピードの早いこの時代、新しいものが毎日生まれては一瞬で古くなってしまう。膨大な数。

その中からどう取捨選択するか。これについても、賢く音楽と向き合うための「聴き方」を習得する必要がありそう。

私も模索中だ。

というわけで、今夜はTOTOの来日公演を観てきたのだが、あまりにクオリティの高い演奏に目の覚めるような思いがしたほど。自分にとっては新しい音楽体験となった。

これだから、ライブは大事だなと思いますね。

では、今日までのライブまとめ備忘録。

1/20

ベリーグッドマン@ 大阪城ホール

ついにてっぺんとった超好感男たち! おめでとうございます。 口に出して行動して、夢を見続ける。そうすれば必ず叶う。 「願えば叶う」これからも実証し続けてほしい! 次は甲子園か!あっという間に叶えてしまいそう。

1/21

4ADのレーベルショーケース

DEERHUNTER, GANG GANG DANCE and EX:RE @ BIGCAT

deerhunterかっこよかったぁぁぁ!初見のEX:REがすごくよかった! NEW YORK〜と歌ってた曲の歌詞がかなり印象に残った。

1/22

Greta Vam Fleet @ Zepp Osaka Bayside

これは…バケモノだ…!すごいもの見た…!すごかった…!

圧倒的演奏力と存在感。ツェッペリンの再来などと言われているが、ただの焼き直しなどではない。これは新しいロックだ。

1/24

Superorgamism @ CLUB QUATTRO

正直去年のフジロックより何倍もよかった! VJ効果でより音の楽しさが広がる。 「お母さんのダンスみたいで最高!」と最前列の女性(44)をステージにあげる。「街が変わるとこんなにノリも変わるの!大阪最高!」とオロノちゃんも大阪のオーディエンスに満足の様子。(東京には…期待外れだったようです)相変わらずのオロノパンク節、私はとても好きですけどね。

2日前にGreta Van Fleetを観ての、Superorgamism

180度ベクトルの違う2組だけど、マニアックなまでに自分たちの好きな音に忠実であるということと、この時代ならではの音の融合と、我が道をゆく姿勢みたいなもの、に非常に共通点を感じた。 音楽の未来像を感じてすごくワクワクする。

1/26

今日はハシゴ

Halo at 四畳半@ QUATTRO

上階まで埋まったワンマン。メンバーの真面目さと熱量の高さが覗くエモーショナルなステージ。 aiko @ 城ホール

大きなハコならではの手の込んだ演出もありながら、いつもの飾らないaikoさんで客席ともコミュニケーション。過去曲の現在形のアレンジが素敵だった。大人アレンジな「桜の時」にはぐっときました。

1/27

阿部真央@ 神戸ワールド記念ホール

「母である為に」で見せた美しい表情が忘れられない。ストリングスが入っての5曲はこの先の彼女を予感させた。 Wアンコールでの2曲がまた彼女らしかった。自分のオリジナリティを模索していた時、この曲ができたことで自分らしさとは何か方向性が見えた気がしたと、 自分のオリジナリティの軸になったという「ストーカーの唄」そしてこの先も音源化しないという「母の唄」

阿部真央とは、強さと美しさとキュートさとユーモアを兼ね備えた稀有なSSWだと思う。 「母の唄」はなぜ音源化しないのか、その意図が昨日よく理解できた。「生でしか残せないもの」の意味。 流出したり一切してない。すごいね。「10年守ってくれてありがとう」の言葉も。 10周年おめでとう。

1/31

次ロッ研 第3回研究発表会@ JANUS

songbardsは音とハーモニーに安定感が増してきた。

w.o.dは3年ほど前から気にかけつつやっと観るチャンスに恵まれ。気骨のあるロックぶりに痺れまくった。Voも非常にクリアで覇気がある。

その他バレーボウイズ、TENDOJ Iとバラエティ豊かな4組を拝見。

2/2

星野源@ 京セラドーム

初ドームでありながらアドリブトークでバンドメンバーとゆるく掛け合ったりと自然体。ファン層も幅広い。まさにPOPの体現者。MPCでSTUTS(非常に良かった!)を迎えていることなどをとっても、大衆性とニッチ感、普遍性と特殊性みたいなもののバランス感覚に優れた人なんだなと感じる。

源さんの後は、JERRY SPUNKのシドヴィシャスナイトで朝まで。12月のジョーストラマーナイト以来。DJ中村さんには「命日に現れる女」と言われた…今回も楽しい夜だった!

2019.2.2 没後40年 Sid Vicious FOREVER

2/6

teenage fanclub@ QUATTRO

演奏曲数多かった!everything flows聴けたし、ラストthe conceptではエモくなって涙… メロディーや楽器で語るとはこういうこと。美メロと歪んだギターの音が切なかった。 今頃きっと寒いグラスゴーの街が浮かんで。 ジェリーの曲はもちろんやらず。ジェリーがいないなら行かない、などと言っていた知り合いもいたが(思い入れのある人ほど複雑だろうとは思う)でも来て正解だった。

2/12

Mitski @ シャングリラ

好きですね、この感じ。芸術とPOPの融合の中から、むんむんと色香が。 ビョークからの影響を強く感じるサウンドとボーカル。ぬくもりのある声とメロディラインが、より馴染みやすい。手旗信号か?はたまたコンテンポラリーダンスか?みたいな動きもインパクト大。おそらく彼女のルーツにはビョークを始めとする歌姫系だけでなく、パンクバンドなどもありそう。と思わせるような、ギターをかき鳴らすパンチのあるパフォーマンスも。パンク精神をも感じる意思のあるアーティストだ。実は 関西出身でご家族も来てたとか。超満員の観客の熱も高かった。

そのうちグラミーとか取りそうだな。世界でブレイク間近かと。

2/21

TOTO@ 大阪城ホール

何と豊かな音楽体験! 40年選手のレジェンドのプロの技に感服するばかり。

奏者8人で紡ぐ音は、楽器音まで生きてるみたいで生命の息吹を感じた!初の感覚!母なる広大な大地(大草原のイメージ。荒野ではない)が目の前に広がるようなこの感じ!なんだろう!地球的!一音たりとも嫌な音がない。全てが心地いい。

美輪明宏さんが言っていた生の楽器の呼吸音っていうのは、まさにこういうことだろうなと思った。

ジャム的に音を重ねつつも、緻密で完璧。

もちろん演ってくれたAFRICAも10分近く演奏していたように思う。

誰もが知っている名曲を余すことなく2時間。貴重だった。