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映画 鑑賞記録 追記「ノーザン・ソウル」

· 映画

●「ノーザン・ソウル」

1960年代にマンチェスターなどイングランド北部の労働者階級の若者たちから生まれた音楽ムーブメント「ノーザン・ソウル」の最盛期である70年代を舞台に描いた青春ドラマ。

モッズムーブメントが終焉に向かいつつある1966年頃から、北部のクラブで好まれていたのが「ノーザン・ソウル」レアなソウルをかけてクラブで踊っていた若者たちの青春が描かれている。

 

UKカルチャー好きかつ音楽好きにはたまらない映画だった。

「誰も知らないレコードで、この街から抜け出すんだ」

この作品のキャッチコピー通り、ノーザンソウルのDJたちは、誰も知らないレコードを探し出して、客を唸らせ踊らせることだけに情熱を注ぐ。高校生の主人公ジョンも、たまたま出かけたクラブで出会ったソウルに心撃ち抜かれ、退屈な日々から抜け出し、DJを目指す。ドラッグも恋もあり。といった王道青春ストーリー。そこがまたいい。

最高にテンションの上がる作品だった。

クラブで朝まで踊り明かす、DJのいかした選曲が流れてきた瞬間の興奮、お酒にまみれたどろどろのフロア、とかそういった感覚に思い当たる節のある人は特に楽しめると思う。

劇中の「トップテンなんてクソくらえ!これが最強のアンダーグラウンドだ!」のセリフにはぐっときた。

"ウケのいいシングルはDJにとってのアイデンティティで、誰にも真似されないようにアーティストや曲タイトルも隠していて「カバーアップ」と呼ばれていた”そうだ。

みんながレコードを掘ることに没頭して、クラブで踊り明かすことに夢中になり、「音楽」こそが憧れであり希望であり居場所であり。なんて素晴らしい時代なんだ、と羨ましくもあった。

こんな時代があった、ということだけでも知る価値がある。勉強になりました。

個人的にソウルミュージックは好みではないのだが、そんな私にでもわかるくらいかっこいい

ソウルナンバーばかり使われていた。もちろん実際に当時の若者が熱狂した曲ばかりのセレクトのはず。そのサントラをチェックするだけでも楽しいかも。

神戸の元町映画館など限定的ではあるけども、2/9から公開されています。